在宅介護を強行しようとした母と家族の衝突|遠距離介護で意見が割れた理由と父の認知症診断

「要介護5の父を家に連れて帰りたい」——母の強い意志は止まらなかった。毎食前に痰の吸引が必要で、食事はミキサー食、一人では立てない父を、高齢の母が一人で介護する。家族全員が反対したが、母はすでにケアマネを探し、退院の準備を進めていた。

遠距離介護で家族の意見がバラバラになる。そんなことが本当に起きるとは思ってもいなかった。

母が勝手に退院手続きを進めていた

リハビリ病院では「喉が渇いた」「お茶ください」と言えない父に水分補給をしてくれなかったり、トイレに行きたいと言っても「おむつにしてください」と言われたりして、毎日面会に行ってる母はすぐにでも退院させたいと思っていました。

自分でケアマネを探し、在宅介護の準備を始めていた

母は、自分で電話をかけて、ケアマネを探しました。そしてケアマネさんと在宅介護の準備も始めていました。

要介護五の父を在宅介護できない|家族が反対した理由

でもこの時の父は、毎食前に痰の吸引をし、食事はミキサー食。一人で立ち上がることも歩くこともできない状態。そんな父を高齢の母が一人で介護をする。病院側は、母の強い意志を受け「何かあってもうちでは面倒見ませんよ」という約束で退院を許可してくれたらしい。
そんな感じなので家族はみんな在宅介護に反対でした。理由は、共倒れする可能性が高い、父の安全面を保証できないからです。

ケアマネとは|在宅介護に欠かせない相談のプロ

ケアマネ(介護支援専門員)とは、介護が必要な方とその家族が適切なサービスを受けられるよう、ケアプランの作成やサービスの調整を行う専門職です。

主な仕事内容は以下のとおりです。

  • 利用者の状態を把握し、介護サービスの計画(ケアプラン)を作成する
  • ヘルパー・デイサービス・施設など、各サービスとの調整を行う
  • 定期的に自宅を訪問し、状況の変化に応じてプランを見直す
  • 家族の相談窓口になる

介護保険サービスを利用するには、原則としてケアマネを通じてケアプランを作成する必要があります。費用は介護保険で全額カバーされるため、利用者の自己負担はありません。

母がケアマネを自分で探してきたのは、在宅介護への強い意志の表れでした。そしてこのケアマネさんは、まだ契約もしていないのに(在宅介護が決まってから契約となる)私たち家族のためにたくさん動いてくれたとてもいいケアマネさんでした。

「入院を続けたら認知症になる」母と「今、在宅介護をすると共倒れになる」私の平行線

病院の引越しの日が近づき、とうとう退院かそのまま入院か決める日がやってきました。「このまま入院していたら父は認知症になるかもしれない。1週間も面会できなくなる前に早く退院させないと」と母。「迎え入れる準備もしないで家に帰ってもしものことがあったら?」「共倒れになったら誰がお父さんを見るの?」と私。
私と母との電話は平行線のままでしたが、その後弟が病院に退院はしないことを伝え、退院はなくなりました。

退院を阻止した日、母との連絡が途絶えた

弟が県外に戻り母一人になった日の夜、兄弟の誰が電話をしても母と連絡が取れなくなりました。その日の朝の私の母との電話、弟の病院への返答が原因です

実家には母一人、兄弟で交代で連絡しても誰も繋がらない。母は家にいるのか?無事なのか?心配だけど誰も確認に行けない。そこで私は近くに住む親戚に電話しました。その親戚が実家に様子を見に行ってくれて母が無事なことを知ることができました。

1週間の面会禁止|父が放置される恐怖

母が退院を急いだ理由に、病院の引越しで1週間面会できなくなる不安がありました。弟も面会して言っていましたが、父はナースステーションの前の食堂に車椅子で座らされ、お茶も飲ませてもらえず(要求できない)ずっと放置されているような状態でした。

毎日水分補給していた母がいなくなる1週間

今、母は毎日面会に行き、父に話かけ水分補給をしています。父は毎日、喉が渇いておりお腹を空かせていました。母に会えない1週間、父は誰とも話をせず放置され、水分補給もしてもらえずお腹を空かせ喉が渇いても何も言えず夕飯まで過ごすと考えると、とても心配だったと思います。

私が帰省して職員みんなに父のことをお願いする

そこで、私は、「退院はさせられない。でも私が帰省して病院に行き、看護師や理学療法士に母の代わりに声をかけてほしい、水分補給をしてほしいとお願いするから」と約束しました。
父が帰ってくると楽しみにしていた母の気持ちを考えると、これは父や母にとって本当に1番いい方法だったのかな?と考えることもありました。だから在宅介護ができなくなった母が少しでも安心してほしいと思って考えた行動でした。

1ヶ月ぶりのリハビリ病院で頼んだこと

思いがけなく帰省することになり、1ヶ月ぶりにリハビリ病院に行きました。
久しぶりに会う、看護師さん、理学療法士さん、「退院の件ではご迷惑をおかけしてすみません」と言うと「退院なくなってよかった〜」とみんな安心したようで、笑いながら会話をしました。
やはり、現場の職員から見ても、今の父の様子では在宅介護は厳しいだろうという見解だったようです。

看護師・理学療法士に面会できない間の水分補給をお願いした

そして、理学療法士、看護師一人一人に「母が毎日面会に来て、父に水分補給をしていたので、1週間面会に来れない間の水分補給を心配しています。」と面会禁止の1週間の水分補給をお願いしました。
本来病院なら水分管理は必要な仕事では?と思っていましたが、ここはやってくれないので、理学療法士に「リハビリの時に必ず水分補給をお願いします」看護師にも「父は面会の時いつも喉が渇いていました。面会できない間は母の代わりに水分補給をお願いします」と伝えました。

清掃員さんへのひとこと|1ヶ月前の挨拶が繋いだ縁

職員さんと話をしていると、部屋の端で手を振っている人がいました。この病院の清掃員の方です。私も手を振り「わあ〜久しぶり!いつもありがとうございます。」と声をかけました。「今日沖縄から帰ってきたんです」と言うと「沖縄なん?だからずっと来てなかったんやね」と清掃員さん。
以前のブログで触れていますが、私はこの病院に来てこの暗い雰囲気が嫌で、毎日大きな声で挨拶をし、清掃員さんにも「いつも綺麗にしてくれてありがとうございます」と会うたび声をかけていました。この清掃員さんはとても明るい方で、父のことも覚えてくれたようで時々声をかけてくれるそうです。そこで「今度、1週間面会禁止になるので、母が1週間誰とも話をしないって心配してて、お掃除で通りかかった時だけでいいので、父に声をかけてもらってもいいですか?」とお願いしました。清掃員さんも快く引き受けてくれて、私は、1ヶ月前この清掃員さんに声をかけていてよかった〜っと心から思いました。

医師から認知症との診断

看護師、理学療法士、清掃員の方と楽しく会話をし、父の周りは明るい雰囲気で包まれていました。そんな時、看護師長に会いました。すると看護師長が「お父さん、夜暴力行為があって、医師は認知症の周辺症状だと言っています」と言われました。
そんなこと聞いていなかったので、どういうこと?と戸惑いました。
そして私は、自分で調べて真実を突き止めようと決めました。


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