ある日曜日、父が入院するリハビリ病院の院長先生から突然電話がかかってきた。認知症の検査の提案、そして「電話を控えてほしい」という一言。家族として精一杯配慮していたつもりだったのに――。離れた場所から心配する娘と、毎日面会に通う母。それぞれが感じた病院への不信感と、院長先生との会話のすれ違いを振り返ります。
突然かかってきた院長からの電話|認知症検査の提案
ある日曜日、父が入院しているリハビリ病院から電話がかかってきた。院長先生からで、今の父の様子を教えてくれて、父の様子を見ていると認知症の症状が見られるから、脳神経外科で検査をさせてほしいということだった。そしてその後、「心配なのはわかるけど現場に職員が少なく、電話対応していると業務に支障が出るの、電話は控えてほしい」と言われた。
配慮して電話していたのに「控えてほしい」と言われた
私は、何度か病院に電話をしたことがある。母が「ベッドが濡れていた」「お父さんをトイレに連れて行ってくれない」「水を飲ませてくれないみたい」など病院への不信感を持ったり、心配をしている時に、事実確認とお願いをするため、電話をした。この病院は職員が少なく、対応ができていないこともあるので、要件はなるべく短く内容はしっかり伝わるよう、いつも紙に話す内容を書いて電話をしていた。電話は迷惑だろうと思っていたので十分配慮しているつもりだった。でも忙しい時の電話対応はやはり迷惑だったんだなと思った。
沖縄から母を支えるためにできること
毎日、一人で面会に行っている母。電話で心配事を聞くと、離れたところにいる私はそれを解消してあげたいと思う。心配事をなくしてあげることしか母の負担を減らしてあげることができないからです。そして母が不安に思うことはもちろん家族全員不安に思っている。だから、沖縄に戻ってからも医療のこと、病院のこと、施設のこと調べて介護について学んだり、これは看護師に聞くしかないということは病院に電話して聞いていた。
病院の看護師、介護士、理学療法士の人たちへの感謝と不信感
私は父が転院してから4回ほど面会に行った。沖縄に戻り、もう2週間。その間は母は一人で毎日面会に行っていた。看護師さんはいつも忙しそうにパソコンに記入していたが、声をかけると親切に父のことを教えてくれた。理学療法士もみんな優しく丁寧な人たちだった。母は毎日面会に行っているので、私よりたくさんの看護師、介護士に出会っている。そんな中嫌な思いをすることもあった。ベッドが濡れていてもすぐにシーツを変えてくれない。父が尿意を伝えても「オムツにして」という人もいたそうだ。私が感じた病院の職員のイメージと母が感じたイメージが違っていて、私は病院でどんな対応がされているのか不安になった。
院長先生との会話のすれ違い|伝わらない家族の不安
院長先生から電話で「失禁をしてもすぐにはシーツはかえられない。なるべくやるようにするが職員も少ないので、そこは理解してほしい」と言われた。確かに失禁でシーツを濡らした話も母から聞いていた。でも私はそのことで電話していない。「院長先生、私は失禁で濡れていることに対して電話したのではなく、ベッドの肩のところが濡れていた。原因は分からないと言われたので、再発防止に努めてほしいと看護師長に言いました」と返した。院長先生は「肩のところなら失禁ではないですね」と言い「すみません」と何度も謝っていた。私は父が尿意を伝えてもオムツにしてと言われたことも院長先生に伝えた。院長先生は「それはないと思うのですが、そんなことがあったのなら・・」とまた謝ってくれた。でも、その後も変わらず、母が面会に行った時には同じ対応だったそうだ。
「あの病院ではやらない」母が検査を強く拒否した理由
私は認知症の検査をすることは父への対応の仕方なども含め、いいことだと思っていた。ところが、母に伝えると、「あの病院の息がかかったところで検査なんかやらんよ。断りよ」という答えが返ってきた。私は、「そんな嘘の診断結果書くような病院ないよ」と言いましたが、母が強く拒否するので、検査は別に今でなくてもいいかなと思い、病院に電話してキャンセルしてもらった。キャンセルしたことを母に伝えると、「何ていう名前の看護師に言ったん?ちゃんと名前聞かんと、あそこは伝達なんかしてくれんよ」と言われ、翌日再度、キャンセルは間に合ったか確認の電話をした。
母は毎日面会に行き、病院に対してすごい不信感を持っているんだ、どれだけ嫌な思いをしてきたのだろうと思った。そしてこの母の不信感が、3週間後、家族と病院を巻き込む大きな行動へとつながっていった。その出来事については、また別の記事で書こうと思う。

コメント