叔母と一緒に面会に行くと、父が「うなぎ」と答え、みんなで笑いました。リハビリ病院へ転院してから3日目のことです。
転院してから暗く沈んでいた気持ちが、だんだん明るくなってきた矢先。またショックな出来事がありました。
環境の変化が高齢者に与える負担の大きさを、家族として痛感した1週間の記録です。
※転院初日に感じたショックについては、前回の記事に書いています。
高齢者にとって環境が変わることの負担の大きさ
父がリハビリ病院に転院しました。急性期の病院では面会のたびに話をしたり笑ったりしていたのに、転院してからはほぼ眠っていて、目を開けてもすぐに閉じてしまいます。
疲れているのかな、新しい環境でせん妄が強くなったのかな。少しずつ慣れていくだろうと見守っていました。
でも、理学療法士さんの声かけに答えられない、目を開けられないという状態が続き、リハビリもなかなか進みませんでした。
せん妄が悪化!?家族が試した「ラジオ作戦」
「イヤホンを耳につける」「リモコンでテレビをつける」。今の父には、両方できません。
そこで、生活音を自然に聞かせることでせん妄が少しでも改善しないかと考え、ラジオを流してもいいか看護師さんに聞いてみました。イヤホンなしでもいいとのことだったので、90分タイマー付きのラジオを父のベッドの横に置き、看護師さんに流してもらうようお願いしました。
効果がどう出るかは分かりません。それでも、眠ってばかりの父が昼と夜の感覚を少しでも取り戻せるように、できることをやってみようと思いました。
面会の時に笑った!会話ができた|ケアマネをしている叔母との面会
転院3日目、ケアマネをしている叔母も一緒に父の面会に行きました。久しぶりに会う叔母のことが、すぐに分かった父。叔母が「元気になったら何が食べたいん?」と聞くと──
「うなぎ」
みんなで笑って、楽しい時間を過ごしました。リハビリ病院に慣れてきたのかな?と少し安心し、父のベッドの横に孫の写真を3枚貼らせてもらいました。写真があるだけで病室が明るくなった気がしました。
日曜、祝日は面会できない|2日ぶりに会った父の姿
連休明け、2日ぶりに父の面会に行くと、父は氷枕をしていて、ベッドの横には痰の吸引の機械が置かれていました。看護師さんに聞くと、発熱したとのことでした。
連休前、母が「風が冷たいから窓を開けないでほしい」と看護師さんにお願いしていましたが、換気のためと断られたそうです。父は寒いと言えない。布団がずれてもかけ直せない。北風の吹き込む病室で何時間も横になっていたのかもしれない。そう思うと、胸が痛くなりました。
初めての痰の吸引|肺炎になった父
父は数時間ごとに痰の吸引をしているようでした。急性期病院では見たことも聞いたこともなかったので、どのような状態なのか分かりませんでした。看護師さんから「苦しんで暴れたりするから見ない方がいいですよ」と言われ、吸引の場面は見ませんでした。
調べて分かったのですが、せん妄状態の高齢者は咳をする力が弱まり、自力で痰を出せなくなるそうです。また飲み込む力も低下するため、食べ物や唾液が気管に入りやすくなり、放置すると誤嚥性肺炎につながります。苦しくても「苦しい」と伝えられない父には、定期的に吸引をするしかなかったのです。
リハビリをすることもできず、寝たきりになった父
転院してわずか1週間。リハビリどころか、父は点滴をしてベッドに横たわっていました。
転院すれば良くなると信じていたのに、現実は逆でした。遠い沖縄から母をどう支えるか、私は考え続けていました。
次の記事では、沖縄に戻る前日の医師との面談について書いています。


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