父をこのまま今の病院に置いていていいのか。そう思い始めた私は、リハビリ病院について調べ始めました。そこで初めて知ったのが、リハビリ病院には3種類あるということでした。
回復期リハビリ病棟なら、もっとリハビリができる。父をそこに転院させたい。そう思って動き始めましたが、現実はそう簡単ではありませんでした。
父が今いる病棟では、リハビリが足りない?
母から電話で聞く話から、「父をこのままこの病院に置いていていいのだろうか」という不安が大きくなっていました。
調べてみると、父が今いる病院は「地域包括ケア病棟」。在宅や施設への橋渡しを目的とした病棟で、回復期リハビリ病棟ほど集中的なリハビリは行いません。一方、回復期リハビリ病棟は1日最大9単位(約3時間)のリハビリができ、トイレ誘導や日中の離床も積極的に行い、在宅復帰を前提に動いてくれる──。
これを知った時、「父が今いる病院と全然違う」と思いました。
※3つの病棟の違いは、前回の記事で詳しくまとめています。
回復期リハビリ病棟に転院したい
私たちは、父が1日も早く家に帰ってくることを望んでいました。リハビリに力を入れている回復期リハビリ病棟があると知り、そこに転院させたいと思いました。
兄弟で手分けして、いくつかの病院のバスの便、面会時間、口コミなどを調べ、「この病院がいいんじゃないか」と目安も立てていました。
ただ、転院は今の病院にお願いして、医師の所見などの手続きをしてもらい、相手側の病院が受け入れ可能でなければ進みません。病院にお願いする前に、まず身内のプロに相談することにしました。
叔母の助言|「転院はせん方がいいよ」
ケアマネをしている叔母に相談すると、返ってきた答えは意外なものでした。
「転院はせん方がいいよ(転院はしない方がいいよ)」
理由は、父がやっと今の病院に慣れてきたからです。看護師さんに自分から声をかけたり、安心して過ごせるようになってきている。今転院すると、また新しい環境に1から慣れなければいけない。高齢者にとって、それはとても大きな負担になるのだそうです。
転院直後にせん妄が悪化し、肺炎になった父の姿を、私たちは見てきたばかりでした。
断念した理由と、私の後悔
私たち兄弟はよく考え、叔母のアドバイスを受け入れることにしました。リハビリをして早く家に帰ってきてほしいけれど、父の負担になることは嫌だったからです。
でも、納得はしていても、悔しさは残りました。
なぜ急性期の病院は、回復期リハビリ病棟のことを教えてくれなかったんだろう。あの時知っていたら、回復期リハビリ病棟が受け入れてくれていたかもしれないのに。なぜ私は、もっと調べなかったんだろう。ソーシャルワーカーに任せきりにせず、自分でも調べて家族の希望をしっかり伝えられていたら、父はもっとリハビリをしてくれる病院に行けたかもしれない。
介護は「知っているかどうか」で選択肢が大きく変わる。この経験で痛感したことです。
次は同じ失敗をしない|施設について調べ始めた
今のリハビリ病院にいると決まったなら、なんとかここでしっかりリハビリをしてもらおう。そして、次の施設選びでは絶対に同じ失敗をしない。
私はこれを機に、「老健」などの施設について毎日調べ始めました。この時調べたことが、のちの施設選びで本当に役に立つことになります。


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