遠距離介護をしていて、一番つらいのは「何もできない」という無力感だと思います。
面会にも行けない。母のそばにもいられない。できることは電話だけ。そんな私が、もっと早く知りたかったと後悔したサービスがあります。
でも今日はまず、そんな日々の中で起きた小さな出会いの話から書かせてください。
一人で通い続ける母|積み重なる不安と疲れ
毎日面会に行く母にとって、意識の波がある父と向き合うことは、想像以上のストレスだったようです。
「寒がりだから窓を閉めてほしい」とお願いしても、「換気のためできません」と断られる。面会に行けない日曜祝日の後、父は肺炎になっていました。あの窓のせいかもしれない──母はずっとそう思っていたようです。
それから母は、面会に行けない日曜日が来るたびに不安になり、「月曜日の面会が怖い」と言うようになりました。
母のケア|毎日の電話
妹と「毎日交互に母に電話しよう」と決めました。
今の父の姿を見るのは、想像以上に心の負担になります。それをこれからは、母一人で受け止めることになる。元気な姿がなかなか見られない。リハビリも思うように進まない。薄暗く静かな病室。私も面会後は気分が沈む日がありました。
遠くにいる私たちにできる、ほぼ唯一のことが電話でした。
廊下で出会った清掃員さん|この出会いが後に私たちを救う
父の容体が思わしくなく、沈んだ気持ちでエレベーターに向かうと、清掃の方が一生懸命廊下を掃除していました。私は暗い気持ちを吹き飛ばすように、「いつもお掃除ありがとうございます。古い建物ですが、とても綺麗にしてくれていて嬉しいです」とお礼を言いました。その方も「ありがとうございます」と明るい笑顔を見せてくれました。
沖縄に戻る日、医師との面談を待っている時にも、掃除をしている方がいました。「綺麗にしてくれてありがとうございます」とまた声をかけると、「いつも褒めてくださりありがとうございます」。エレベーターで会ったあの清掃員さんだと分かり、私も笑顔になりました。
それから1ヶ月後、この清掃員さんとの小さな縁が、まさかあんな形で家族を救ってくれるとは──この時の私には、想像もできませんでした。
濡れていたベッド|沖縄から看護師長に電話した日
いつものように母に電話をすると、「今日、お父さん、濡れているベッドに寝かされていた。肩のところが濡れていた」と言います。点滴は足にしているのに、なぜ濡れたのか、看護師さんにも分からないそうです。
転院してから、せん妄の悪化、肺炎。まともにリハビリができていないのに、また風邪を引くことは避けたい。私は沖縄から、看護師長さんに電話でお願いすることにしました。
忙しい看護師さんの時間を取らないよう、伝える内容を紙にまとめてから電話しました。「父のベッドが濡れていた。原因が分からないと言われた。再発防止に努めてほしい」。電話は2分で終わりました。
ただ、内容を読むのに必死だった私が話し終わる前に、看護師長さんは言い分を話し始めました。ちゃんと伝わったのか、少し不安の残る電話でした。
もっと早く知りたかったサービス
電話しかできない。お願いしかできない。遠距離介護の無力感の中で、後から知って「これがあれば」と思ったサービスがあります。
介護保険外の訪問介護や家事代行に加え、通院お付き添いや入院中の見守りまで、オンラインで手配できる「クラウドケア」です。離れて暮らす家族が、地元で一人がんばる母のサポートを手配できる。まさに私たち家族のためのサービスだと思いました。残念ながら提供エリアは関東・関西が中心で私の地元は対応外でしたが、同じように遠距離で介護をされている方は、チェックしてみてください。


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